か
ならず読んでください
主我と客我
I and Me or Subjectified Object anc Objectified Subject
解説:池田光穂  医療人類学辞
典
  主我(I)と客我(Me)の違いについて説明しよう。
  ウィリアム・ジェームズはこう説明している:「私が何を考えているときでも、私はそれと同時にいつも私自身、私の人格的存在を多少とも自覚して
いる。また、同時にそれを自覚しているの
も私である。したがって私の全自我(セルフ)はいわば二重であって、半ば知者であり半ば被知者であり、半ば客体であり半ば主体であって、その中に識別でき
る2つの側面がある。この二側面を簡単に言い表すために一つを客我(Me)、他を主我(I)と呼ぶことにする」(ジェームズ 1992:245)
  演劇論的に(→「ホックシールドの感情労働論」)みると、主我は、自己のアイデンティティのドメイン・エージェント・パフォーマンスにおいて次のような領域に区分されよう
  
  
    
      ドメイン 
       | 
      公的領域(労働あるいは社会学領域)
       | 
      私的領域(心理的領域)
       | 
    
    
      エージェント 
       | 
      社会的存在としての私あるいは主我(I)、汝
       | 
      自己あるいは客我(Me)、我
       | 
    
    
      パフォーマンス 
       | 
      外面を装う演技(表層演技、深層演技)
       | 
      本物の自分
       | 
    
  
  リンク
  
  文献
  
    - ホックシールド、A.R.2000.『管理される心:感情が商品になる時』石川准・室伏亜希訳、世界思想社(→ホックシールドの感情労働論)
 
    - The
managed heart : commercialization of human feeling / Arlie Russell
Hochschild.
-- University of California Press, 1983
 
    - 石川准「ホックシールド『管理される心——感情が商品になるとき』」『日本労働研究雑誌』No.669, pp.36-39, 2006
 
    - 岡原正幸『ホモ・アフェクトゥス:感情社会学的に自己表現する』世界思想社。
 
    - <誠実>と<ほんもの> : 近代自我の確立と崩壊 / ライオネル・トリリング [著] ; 野島秀勝訳,
法政大学出版局 , 1989.
     
    - 池田光穂「感情労働」(pdf)2010,
『Communication-Design』
 
    - ジェームズ、ウィリアム『心理学入門(上)』今田寛訳、岩波書店、1992年
     
  
  その他の情報

【判読】
徹底事項、営業時間中、売場の従業員、私語厳禁です——ある大規模量販店のサービスカウンター内の表示(2014年撮影)

Welcome
to the Big Apple! An American Airlines flight attendant exits the plane
in New York City, circa 1940s.  (Michael Ochs Archives/Getty
Images)
Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1996-2099
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